林 楓昌 LIN, Fengchang

名古屋大学大学院
工学研究科 マイクロ・ナノ機械理工学専攻
林 楓昌
LIN, Fengchang
《 Innovator 》
履修生へのインタビュー

Interview


研究紹介

私は高分子による水和潤滑のメカニズムの解明に関する研究を携わっています。水和潤滑とは、水と高分子と結合して潤滑材としてものの摩擦、摩耗を低減することです。

従来の石油の潤滑油と比べると、環境により優しいというメリットだけではなく、人工関節への応用も期待されています。これから高齢化社会の進展に伴い、人工関節の使用は増えていくと考えられます。しかし、人工関節の耐用年数は20年程度に限られており、いったん壊れてしまうと再度、手術で交換することは困難となります。そのため、人工関節の耐用年数を伸ばす必要があります。

しかし、その水和潤滑のメカニズムはまだ十分に解明されていません。私の研究では、高分子薄膜の力学物性を計測する装置を開発して、水和潤滑の力学物性計測による水和潤滑のメカニズムの解明を目的とします。高分子薄膜の力学物性は膜厚に依存性を持つと知られていますが、膜厚は百ナノメートルオーダのため、測定は非常に困難です。しかしながら、研究室の従来の計測系を発展させて、高分子の力学物性と膜厚の同時計測を実現しました。

DII協働プロジェクト プロジェクト名

難病患者向けのコミュニケーションツール

DII協働プロジェクトでは、ALSという難病患者向けのコミュニケーションツールを開発しています。ALSの患者は筋力が失って、体を動かすことや、しゃべることができません。

今まで、筋電位または加速度センサーで彼らの微小の動きを検出して、パソコンを操作する信号に変換するデバイスを開発しています。センサーやプログラミングに関する知識が今はまだ足りないので、勉強しながら、挑戦しています。

このように、DII協働プロジェクトの活動では、専門外のことにも挑戦しています。その過程で挑戦するマインドが非常に強くなったと感じています。

受賞歴

Tongali 大和証券賞

ターニングポイント

Turning Point


一番大きいターニングポイントはやはり留学ということです。新しい言語を学びながら、バイトしたり、進学を準備したりすることは、非常に大きなチャレンジでした。大学院に進学する前に、一体何を研究したいか、今後どのような人生を過ごしたいかをよく考えて決断しました。

趣味

Interests


趣味はサッカー観戦です。